振袖を着るのに必要な小物とは?@埼玉県鴻巣市「着物振袖の樋口屋」
いつもありがとうございます。
埼玉県鴻巣市の着物専門店「樋口屋」四代目社長 樋口寛司です。
汗ばむ日も増えてきた今日このごろ。
そろそろ成人式のことも考えておかなくては、というご家庭も増えてくる時期です。
着物本体と帯に気を取られがちな振袖ですが、振袖を着るためにはたくさんの小物が必要です。
今回は振袖に必要な小物類についてご紹介したいと思います。
埼玉県鴻巣市の着物専門店「樋口屋」が「振袖を着るのに必要な小物」について、お伝えしましょう。
振袖にも下着が必要です
振袖を着るときには、振袖本体の下に着る肌着類や着付け小物、半襟や足袋など、たくさんのアイテムが必要です。
まずは下着にあたる「肌着」と「長襦袢」についてご説明しましょう。
肌襦袢と裾除け
和装の肌着には、ツーピース(上下別)タイプの「肌襦袢・裾除け」か、ワンピースタイプの「着物スリップ」があります。素材は綿やポリエステル生地などがあり、和装ブラやスポーツブラなどの上につけます。寒さが苦手な方は、保温性の高い「機能性インナー」を選んでもOKです。
長襦袢
振袖の寸法にぴったり合うように仕立てられている長襦袢は、寸法が合っていないと振袖の袖から長襦袢の袖が飛び出してしまうこともあります。お母様のママ振袖などを着用される場合には、振袖と長襦袢の寸法が合っているか確認しておきましょう。
長襦袢の素材には、正絹またはポリエステルがあり、肌ざわりが滑らかで温かく、裾さばきも良い正絹の襦袢がおすすめです。長襦袢の襟には、あらかじめ「半襟」を縫い付けておきます。
足袋
和装の足元には「足袋」を履くのが一般的です。最近は、カジュアル着物用に可愛らしいカラー足袋や柄足袋もたくさん出ていますが、振袖は「未婚女性の第一礼装」というフォーマル着物にあたりますので、原則としてコハゼのついた「白足袋」を身に着けます。
着付けに欠かせない小物類
振袖の着付けには、見えないところに使うたくさんの小物があります。
補正用小物
和装には凹凸の少ない体型が適しているため、体型を補正するための補正パッドやタオル、綿などを活用して着付けます。
体型によって補正の方法が異なりますので、プロの着付け師さんが必要に応じて補正を行います。
腰ひも
着る人の身長よりも長く仕立てられている振袖は、腰の高さで腰ひもを結んで生地を折り返す「おはしょり」をつくって着付けます。
このほかにも長襦袢の丈が長い場合や、胸元を固定する目的など必要に応じて腰ひもを数本使用する場合があります。
伊達締め
伊達締めとは幅10cmほどの薄い帯状の小物です。正絹またはポリエステル素材などがあり、長襦袢と振袖の胸元を整え固定するのに使います。
マジックベルトで留めるタイプもあります。
コーリンベルト
コーリンベルトとは、長襦袢や着物の襟元が開かないように、クリップで留めて固定する便利な道具で、アジャスター付きの紐状のゴムの両端にクリップがついた不思議な形状をしています。
三重仮紐(トリプル仮紐)
帯の「変わり結び」に使用する重要な小物。
昔は三重仮紐は使わずに結び、ふくら雀や文庫結びが定番でしたが、現在はこちらの三重仮紐を使った華やかな帯結びが主流になっています。
帯板
帯板とは帯をきれいに見せるための板状の着付け小物で、帯にシワができないよう身体に巻き付けた帯に挟んで使用します。
おなか側の「前板」と背中側の「後ろ板」があります。
帯枕
帯に膨らみを持たせるために使用する帯枕は、クッション性のある小さな「枕」をガーゼやさらし木綿などで包んだ形状で、両端を身体の前で結びます。
帯結びの時に帯枕を背中側に当て、帯にふくらみを作ります。
振袖コーデに使う振袖小物いろいろ
振袖をよりよく見せる、コーディネートするための小物もたくさんあります。顔映りを良くしたり挿し色として効かせたりと「振袖のおしゃれ」に欠かせない小物として、色・柄・デザインのバリエーションが豊富に揃っています。
半襟
襟元にちらっと見える半襟は、お顔周りの印象を決める大切な振袖小物。
長襦袢の襟に縫い付けて使う細長い形状の布で、様々なカラーに刺繍入りや柄入りなど、バリエーションが豊富です。
正絹素材またはポリエステル素材の「洗える」半襟もあります。振袖の色柄とお顔映りも考慮して、お気に入りの半襟を選んでみましょう。
重ね襟
重ね襟とは、伊達襟(だてえり)とも呼ばれ、重ね着をしているように見せる振袖小物です。
振袖と長襦袢の襟の間に挟んで使用します。ライン状にわずかに見えるだけですが、重ね襟の選び方で襟元の印象はかなり変わります。
最初から2重・3重に見えるように作られているものや、フリルやラインストーン、パールなどがついた華やかな重ね襟も人気です。
帯締め
振袖用の帯締めは、帯留めや房飾りつきなどで特に華やかなタイプが多く、選ぶのが楽しい小物の一つです。
本来は帯結びを固定するための着付け小物ですが、帯の中央の目立つところに使うため、組紐などファッション性の高いアイテムになっています。
帯揚げ
前帯と振袖の間に見える帯揚げは振袖コーデの重要なアクセント。
ふんわりした総絞りタイプが定番ですが、光沢のある綸子(りんず)や、ちりめん地などもあります。
ラメ入りやレース素材などちょっと個性的な帯揚げも人気です。
帯枕をくるんで隠すための着付け小物ですが、後ろ姿でもちらりとのぞくため、コーデの一部になっています。
草履&バッグ
振袖の足元には草履を合わせるのが一般的ですが、最近では、ブーツスタイルやパンプスなども人気があります。
振袖用の草履はバッグとセットになっていることが多く、華やかなデザインバリエーションで、選ぶのが楽しみな振袖小物です。